木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家 -
第58話:リビング その1
玄関ホールを通って西に入りますとLDKがあります。
LDKは説明する部分が多いので、何回かに分けてご説明いたします。
最初は、性能面でのポイントを少しお話いたします。
【 リビングの図面 】
LDKでの最大のポイントは南側に設置してあるパノラマウィンドウです。
高性能住宅を目指す場合・・「窓を小さくしましょう」という方針の会社さんもあります。
新住協では、南側に日射を取り込める環境であれば、
少なくとも南側は窓を大きくした方が
暖房費は下がると教わっております。
それを実体験を通してご説明する目的もありますし、
このような南の景色が良い敷地の場合、
窓を小さくする設計もおかしな家づくりになると思います。
昨年の平成29年1月15日
大寒波が来ました。
早朝の外気温-11.3℃ 右の計測器の下段
寒さは一日中ありましたが、日射があったため
昼頃には外気温-5.8℃にも関わらず、室温は27.1℃まで上がっております。
暖房はずっとOFFです。
偶然ですが・・平成30年1月14日も寒波が来ました。
外気温-9.4℃ 14日は一日中暖房OFFで過ごしました。
そして・・このブログアップ当日の朝・・
これも偶然なのか、去年と同じ1月15日に大寒波です。
外気温 -12.5℃(ひええええ・・・@@;)
(湿度が低めなのは、湿度を下げる実験中のためです)
今日15日も暖房なしで生活する予定です(^^;)
さあ、どうなるか・・。
今週、追加記事を載せます。
*******
LDKで家具のご紹介を2つほど致します。
家具の寸法はプランニングの時点である程度しておりました。
リビングにはカウチタイプのソファー と マスタウォールの丸形テーブルです。
そして、ダイニングテーブルは
JP-STYLEさんにお願いした、山桜のオーダーテーブル と ベンチです(^^)b
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家 -
第57話:「真壁」和室
広い玄関土間を境に東と西に2つスペースがあります。
東側に入ってみましょう。
建築知識「ビルダーズ」の写真がかっこいいのでちょっと拝借(^^;)
東に入ると7畳の和室があります。
僅か7畳で何をお伝えしたかったのは・・
一番は「 真壁和室 でも高性能住宅は可能です。」ということです。
過去、何度となくご年輩の方に「高断熱高気密住宅は真壁和室は無理なんですよね?」と聞かれました。
展示場に行くと、ほとんど「真壁和室は無理です」と説明されるそうです。
そのため、展示場ではあえて真壁和室をつくって、
まったく問題なくできるということをお伝えしたいと思っております。
もう一つは・・
僅か7畳でも天井高さを変えたり、ポイント壁を作ることで、
表情豊かな空間が出来るということです。
黄色い部分に何を使うかは、工事の最後まで悩みました。
いろいろ探して、最後に竹を張ることにしました!
引き分けの障子は座ったときの目線を意識した寸法にしました。
引き分けでも真壁にしたかったので、
なんと・・柱を欠き込んでおります。最初からの計画通りです。
天井の段差を利用して間接照明(^^)
和室のフローリング部分は 岩手県産材の アカマツです!
ダウンライトは、なんと・・大工さんが竹を割いて化粧してくれました。
そして・・神棚は
図面が無かったのですが、大工さんが「好きに作らせて」と言ったので
豪華な神棚になりました(^^;)
僅か7畳ですが、真壁和室で高断熱・7畳で豊かな表情 の
和室でした(^^)b
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家 -
第56話:「11月の温湿度」 と 「いきなりサンルーム」
11月に入って早朝の外気温が1℃台も出てきました。
いよいよ暖房スタートが秒読みになってきている感じがしますが・・
やはり「太陽の力はすごい」と、肌で感じます。
11月14日時点で実験ハウスは暖房はスタートしておりません。
日中に日射熱をなんとか保管して室温を保てております(^^)b。
【 温湿度環境レポート:実験ハウス11月の測定状況 】
11月13日は早朝外気温1℃でしたが、室温は22.3℃
翌11月14日も早朝の外気温2.4℃ 室温は24.0℃でした。
日中の日差しのおかげで室温がいい感じです(^^)
******
先日、釜石市で建てられたOBさまからLINEが届きました。
そのOBさまの立地条件も日射がかなり入る土地です。
釜石市と言えども外気温は7℃台までさがって普通に寒いです。
OBさまLINE文章(11月5日)
こんにちは(^^)
なかなか、薪ストーブを使うまでに、
室内の温度が下がりません!
本当に暖かい家ですね!
ありがとうございます。
【 いきなりサンルーム 】
実験ハウスの玄関ホールはちょっと変わってます。
玄関ドアから入ると・・・、
いきなりサンルームのような広い土間空間があります。
大型鏡の効果もあって寸法以上に広く感じてしまいます(^^;)。
これは、鎌田先生が以前に設計した住宅で、
玄関がそのまま「洗濯物干し 兼 多目的土間」という家があり、
完全にパクリです(^^;)
見学会に一度に多くのお客様が来ても大丈夫なように・・と意図したのですが、
生活してみると、これがかなり便利です!
〇 大型鏡で娘がダンスの練習
〇 何か工具で作ろうとしても作業スペースがある
〇 自転車も置ける
〇 大きな植物やクリスマスツリーも置けるの
〇 もちろん洗濯物も干せる。
サンルームを計画する方であれば、
玄関ホールと組み合わせるのは有りだと思います(^^)。
ここの立地環境ですと、
北玄関で
南に景色が良い
という配置です。
そのため土間を通ってそのまま南の外部に連続させるという空間意図も達成できました!
玄関ホール内部の天井板が、外の軒天と同じ材料(杉板+塗装)
で連続しているように見せてます。
クアトロガラス(4重ガラス)で断熱性能を保ちながら
仕上げ面を連続させて広がりを演出しております。
天井が広く見えて、なんとなくいい空間です(^^)b
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家 -
第55話:「10月の温湿度」 と 「便利な軒下」
コンビニで「おでん」の売り上げが多いのは意外と10月・・
という話を聞いたことがあります(ホントなのかなぁ...)。
理由は、「急に寒くなるので暖かさが恋しくなる」・・という説みたいです(^^;)
そう言われると、10月に入って急激に外気温が下がりました。
岩手では暖房をスタートする時期になっております。
木の香の家の 事務所は ローコスト賃貸事務所であるため、
外気温によっては、事務所内の室温も寒くなり・・
やはり暖房をちょこちょこ動かし始めております(--;)
それと対比してみると、実験ハウスは暖房を点けないでまだまだいけるので、
やっぱり住宅性能って大切だなぁ・・と肌で感じます。
日中は「一般住宅の疑似体験」 → 朝と帰宅後は「高性能住宅の体感」 ・・・
その差が分かって、意外と面白いものですね(^^;)
【 温湿度環境レポート:実験ハウス10月の測定状況 】
10月に入ってからの実験ハウスの温度状況をグラフで示します。
黄色い実線が10℃ 赤い点線が20℃ ラインです。
この時期ですので、湿度の%は気にしなくていいです。
緑の外気温は10℃以下になる日も出てきました。
それでも実験ハウスは24℃前後をうろうろしてますので快適に暮らせております。
日射のある日は、暑くて窓を開けるときもあります。
10月14日の朝の温度も下の写真のように 外気温12.2℃ 室温24.4℃ でした。
日中の「陽射しの影響」は大きいです。
まさにパッシブソーラーハウスですね(^^)b
【 便利な軒下 】
今回は「広~い軒下」をご紹介いたします(^^)
昨今の家づくりから「軒下」が消えてきました。
「コストダウン」、「分譲地に建てる住宅の標準化」に伴って、
軒下が消えていっているのだと思います。
しかし、雪国では「本当に便利」であることは間違いないです。
実験ハウスでは、必要以上に軒下を計画しておりますが、
軒下の便利さを体感していただくには参考になると思います(^^)。
軒下を使ってみて・・「わずかな寸法の違い」で使い方は「大きく変るなぁ」...と感じます。
玄関付近は、自転車を置くつもりで壁芯々2275㎜取りました(図 右の方)。
これが芯々1820ですと、人が通るためには、自転車は通路に平行にしか置けないです。
実際、そうなりました。
ちなみに・・2275mm を 2730mm にしていたら、
自転車はもう少し角度を付けても数台置けたということになります(下の図 右の方)。
後の祭りですが・・2730にしておけば良かったかなぁ・・とも感じます(^^;)
2275で大きな不満はないですが...。
寸法って大事ですね!
自転車置き場のスペースは車庫が出来るまで、物置スペースに取られております(--;)
風除用のガラスも便利です。
ガラスのおかげで横殴りの雪でもまずまず気になりません。
東の出入り口に引き戸をつければ風も通らなくなるので、
雪が吹き込まないかもしれないです(あとで付けてみます)
特に深い意味は無いですが・・
土間と基礎を切り離して白い石を敷いてみました。
おしゃれに何か出来るかな・・と模索中です(^^)
車庫を隣接したあとに軒下が暗くなりそうだったので、
ガラス屋根を付けてみました。
これは、深いバルコニー屋根などでも 何度か採用しておりますので便利です!
地震のときの振れ止め耐力壁 兼 表札&ポスト用の ポーチ壁です(^^)
設備室にも耐力壁をひそかに設けてますので、地震でもガラスは割れない・・と信じてます(><)。
割れたらどうしよう・・(^^;)
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家を目指して -
第54話:外部仕様の ご紹介 と 実験
今回は外部仕様のご紹介です(^^)
(南からの外観)
(北からの外観)
外壁は「板」+「塗り壁」で構成しております。
〇 「板」は岩手県産材の「杉」です。
張り方をどうしようかと悩みました。
① 突きつけ ② 10㎜ほど隙間を開ける など
いろいろ仮で貼ってみて、大工さんと相談した結果、
板材の上部を斜めにカットして突きつけとしました。
目透かしに見えるのと、雨水が切れる良さもあるので、
デザイン性も考えて、この方法で貼りました。
黒いビスもアクセントになってます(^^)。
〇 塗り壁はジョリパットです。
漆喰も考えたのですが・・
メーカーさんに言われて、雪が溜まる部分に漆喰はNGということでした。
1階の屋根に雪が溜まると、2階の壁に不具合が出る恐れがあるということで
今回はジョリパットで施工しました。
もう1つ 塗り壁で「実験」していることがあります。
「付加断熱200㎜」で「塗り壁が割れないか?」です。
躯体の外側に200㎜を出して塗り壁をする施工事例はほぼ無いと思います。
200㎜も幅があると下地の木が暴れて・・塗り壁が割れるのでは・・というリスクからです。
今回は実験ハウスなので、あえて「割れるかどうか」の実験をしております。
もちろん下地も補強を考えながらしっかりしておりますが、
約1年目は割れは確認されておりません(^^)b
〇北側の顔で風除室がガラスですっきり見えます。
工夫は、柱に溝を掘ってガラスをはめ込んでいる細工です(^^)。
サッシを使わないため、枠がありません。
柱からすぐにガラス面ですので、スッキリ見えます。
〇 軒天も岩手県産材の「杉」です。
色ノリが良いので「杉」を採用しました(^^)。
外壁と同じ「杉」ではありますが、
幅と厚みも違いますし、
塗装している色の濃さが違うで別の樹種に見えてしまいます。
〇 2階の屋根はソーラーですが、1階の屋根は「リッジウェイ」です。
これはメリットが多いです。
1番のメリットは「雪が落ちない!」
もう1つは「メンテナンスが要らない」
一冬過ごしてみて、雪が落ちないことがありがたいです(^^)b
〇 テラスはデッキでなくタイルを採用
2階の屋根がソーラーということで、
雪が落ちてきます。
当初はウッドデッキの予定でしたが、
雪で壊れるリスクと、ものぐさな私が塗装出来るかどうか迷った結果、
コストが上がりますが、タイルテラスにしました(^^)。
結果としては、良かったと思っております!
(実験ハウスレポートは 毎月15日更新していきます)
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家を目指して -
第53話 高断熱住宅の夏:猛暑1週間
前回の冬の乾燥感の話から一転・・岩手でも7月上旬に1週間ほど季節外れの猛暑がありましたので、
今回はそのレポートをいたします。
まずはこの外観で「こんなに窓が多くては、夏がクソ暑いだろう!」という予想が考えられます。
(表現が下品ですみません ーー;)
この写真は12月撮影のものですので、
窓に日射ががんがん当たって暖房熱として有効に働いているのが想像できます。
******************
岩手県内でも平成29年7月8日~12日くらいまで連日「ほぼ猛暑日」を記録しました。
(実験ハウスの百葉箱も35℃前後を記録しております)
下の測定グラフで、赤が「外気温」・青が「リビングの温度」です。
7月8日と7月9日の2日間は、早朝の外気温が20℃以下だったので、朝の窓明けで室温が23℃台まで下がってくれました。
その後窓を閉めて夕方まで生活するわけです。
そうしますと、外気温が35℃に達しても室温は30℃まで上がらず、扇風機でもまずまず快適に暮らせます。
外から建物内部に入った時は「お!涼しい」と感じます。
*****************
しかし・・7月10日11日は早朝の外気温も24℃前後までしか下がらなかったため、
建物の窓をあけての空冷もなかなかうまくいかず、朝7時ころに窓を閉めた時点で室温25℃前後からスタート。
そうしますと、外気温が35℃超えするときに室温も30℃を超えてきてしまいました(><)
関西・関東でエアコンが必需品であることが納得できます。
家族のブーイングも発生して、12日~エアコン始動(><)
(本音はエアコンなしで猛暑期間を乗り切りたかったのですが・・・)
***********************
ただし・・エアコンの効きもかなりいいことが分かりました!。
実験ハウスは約60坪(120畳)あります。
設置してあるエアコンは 2階に14畳タイプ1台 と 1階に8畳用タイプ1台です。
(2階ホールにある14畳用エアコン)
(1階リビングにある8畳用 特殊地熱利用エアコン)
どちらのエアコンも弱運転で快適な27℃~28℃を維持できました!
稼働しているときの電力は・・
『 2階のホールエアコンの225W 』
と
『 1階リビングエアコン 23W +地中熱ヒートポンプ約55W =80W 』
の
合計 約300W です。
(HEMSによる電力表示:かなり便利です)
300Wというと1日の電気代 24時間フル運転で 約150円
1か月フル運転でも 4,500円
日中の16時間運転だと 1日100円 1か月で3,000円 という計算になります。
実験ハウスは60坪ですので、予想以上にうれしい効果です!
*****************
高断熱の夏を快適に省エネに暮らすコツは、やはり「庇の出」・「すだれなどの日射遮蔽」を考えることです。
最近の住宅は庇が短いデザインが増えてきておりますので、グリーンカーテンや外付け日射遮蔽プラインドなどうまく使うと良いと思います!。
(直射日光がギリギリ入りづらいバルコニー寸法)
もう一つのコツは、測定中のため次回お話いたします(^^)。
***********************
測定してて気づいた意外と予想外だなぁ・・と思ったこと。
朝に窓全開なのですが・・外気温が20℃以下でも室温は23℃くらいで粘ってしまって、
20℃まではなかなか下がらないなぁ・・と感じました(^^;)。
壁や床に蓄熱されているためか・・、そうそう下がらないものなんだなぁ・・と意外でした。
(実験ハウスレポートは 毎月15日更新していきます)
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
- 乾燥ストレス・ゼロの家を目指して -
第52話 湿度コントロール
今回は初回ですので、テーマの1つである「冬の乾燥ストレス・ゼロ」を目指して
「湿度コントロール」状況についてレポートいたします。
実験ハウスはパッシブソーラーを目指して、南面は「窓」「窓」「窓」というデザインになっております。
冬の日射取得状況は、私の予想よりも効果があり、陽射しのある日は暖房を動かさなくても過ごせます。
(真冬のパッシブソーラー効果状況)
一冬目の温湿度測定グラフをご紹介いたします。
【 グラフ解説 】
赤い折れ線が「湿度」です。
12月は「訳あり」で湿度が高めに推移しております。湿度50%~60%
1月・2月は 湿度50%前後をうろうろしてます(1月は計測器の故障で少し低めに記録されました)
暮らしてみて、「乾燥感」ということを意識したことがないくらい気になりません。
1年目は「乾燥ストレス・ゼロ」で暮らせました。
大事なのは来冬の2年目です。
※一般的に1年目は湿度が高めに出ますので、
2年目に湿度45~60%のデーターが取れれば、
まさに「乾燥ストレス・ゼロ」を言えると思います。
そして、多くのハウスメーカーさんは、グラフのレッドゾーン「湿度30%前後」をうろうろします。
乾燥に弱い体質の方・喉の弱いお子様には注意が必要な環境です。
【 湿度が急激に下がる1つの要因 】
おおむね湿度50%前後をうろうろしてますが、細かく見ていくと「A」「B」「C」で一瞬、湿度が急激に下がっているポイントがあります。
この部分をもう少し詳しく見てみましょう。
上記はポイントAの拡大グラフです。
湿度が一瞬30%以下に落ちました。
原因は窓を開けて熱を逃がしたことによるものです。
日射熱だけで室温が28℃超えしてしまったので、オーバーヒート気味になり、窓を開けて温度調整した際、水蒸気も一緒に排出されたものと考えられます。
上記はポイントBの拡大図です。
この部分も理由はAと同じです。
【 気づくこと 】
実験・測定とは面白いもので、この現象から気づくことがいくつかあります。
① 空気の移動による「移流」と呼ばれる水蒸気の移動は予想以上に多いこと。
水蒸気の移動には、じわじわと浸透しながら移動する「透湿」と、空気の移動に乗って運ばれる「移流」があります。「透湿」より「移流」による「水蒸気の移動量」がかなり多いことが分かります。
② そうすると、そこからもっと見えてきます。
中気密の家は乾燥する。
よく「中気密」=「自然の家」をうたって、てきとぉ~に隙間をつくる家づくりがあります。
中気密の家は、隙間風で「冬の温度差換気」が過剰に行われておりますので、乾燥になりやすくなります。
③ もっと見えてきます。
一時期流行った「蓄熱暖房器」で毎日オーバーヒートして、帰宅後に「暑い暑い」と窓を開けている家庭は、間違いなく乾燥します。
④ もっともっと見えてきます。
薪ストーブは乾燥しやすくなります。
ここでクイズです:『 その理由はどうしてでしょう(^^)。』
今までの測定結果から、自分なりの理論を立ててみましょう!頭の体操です(^^;)
※ 木の香の家では、平成27年頃から、「薪ストーブの家でも乾燥感無し」がほぼ出来ております。
【 「湿度のV字回復」】
ポイントA・Bのように、一時的に湿度が乾燥ゾーンに入りましたが、もう一度グラフを見ると、「湿度のV字回復」が起きております。
これは、加湿器を使っているわけでもありません。
正直、予想外の結果にびっくりしました。
塗り壁が効いているのかもしれません。
※「塗り壁を使えば乾燥しない」というトークはウソです。塗り壁を使っても「乾燥する住宅構造」では乾燥するのです。
【 湿度はコントロールできる 】
グラフをもう一度見てみますと、12月の湿度が50%超えしており、1月から急に下がった状況があります。
12月は「訳あり」で湿度が高めに推移しました。と書きました。
つまり、湿度はコントロールできるのです。
今年の冬にOB様宅でいろいろ検証していきたいと思います!
レポートするのは、そのあとになりますm(__)m
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
- 乾燥ストレス・ゼロの家を目指して -
第51話 WEB見学会 & 実験レポート プロローグ
実験ハウス物語は 「家づくり編」から「完成後の実験レポート編」に移ります。
今回は完成写真を散りばねながらプロローグを書いていきます。
この実験ハウスの大きな目的は、「パッシブソーラーハウス」+「乾燥ストレス・ゼロ」の家です。
〔写真1:完成外観 「窓でかっ!」・「冬、寒そう」・「夏、暑そう」...さて結果は?〕
特に、住宅業界で今までずっと問題視されていた「乾燥ストレス」「過乾燥の問題」をクリアするため、過酷な条件下で何ができるかを実験しております。
十年ほど前、住宅業界で「OMソーラー」という名前が広く知れわたり、多くの住宅が建ちました。
「ソーラー集熱」を生かしたソーラーシステムですが、加湿器無しでは「湿度30%以下の超乾燥住宅」になっているそうです。
この実験ハウスでは、その「ソーラー集熱」もあえて取り入れて、それでも乾燥感が防げるかの実験もしております。
もちろん加湿器無しで。
結果から言いますと、見事に乾燥ストレス無しの 湿度50%前後を維持してきました。
木の香の家では、「絶対に不可能」とされた「薪ストーブの家」でも、乾燥ストレスの無い空気感を実現しつつあります。
実際に、昨年と一昨年建てられた3軒の「薪ストーブの家」では、乾燥ストレスのない湿度45~60%を維持しております。
ようやく湿度のコントロールのノウハウが整ってきた感があります。
この実験ハウスでさらなるテストを繰り返して、その精度を上げていきたいと思います。
OB様宛に、今秋より実験ハウスで得た「新しいノウハウレポート」と「実験ご協力依頼」のDMをお送りいたします。
OB様宅で実験してどのような結果が得られるかも重要な資料です...。
そのデーター解析の結果、世の中にオープンにしても良い状態になりましたら、いずれは公開していきたいと思います。
それまでは、実験ハウスでのレポートを中心にお知らせしていきます(^^)。
Facebookではすでに毎週掲載が始まっておりますので、是非、そちらも覗いてみてください。
【木の香の家 展示場 兼 実験ハウス 『 WEB見学会 』は 毎月15日 に更新していきます。】
【Facebookでも公開中!】
第50話 -ストーリ編 最終話-: 家づくりギリギリいろいろ
展示場 兼 実験住宅は内装工事も終わり、完成にいたりました。
今回の実験住宅はいろいろな面で「ギリギリ」の多い工事でした(まだ少しやっております)。
○ 施工を始めるギリギリで間取りが変わる
○ ギリギリで実験が舞い込んで仕様を変える
○ 間に合わないと思っていたメーカーの新商品開発がギリギリ間に合う
○ 納品ギリギリで掘り出し物が出てきて、急きょ仕様を変える
○ 仕上げ工事をするギリギリで新しい発見をして急きょ仕上げを変更する
○ そして、変更も多いため予算も超過してしまい、外構を延期するほど費用もギリギリ(^^;)
このお話は、「流れに従って生きる」で、いつか書いていきます。
多少、行き当たりばったり感が多い工事ではありますが、何となく導かれるままに進んでいったような感覚になる工事でした。
私がその間に常に心にあった感覚は2つです。
「このギリギリでの仕様変更や実験は良い流れなのだろうか・・」
「それとも、このギリギリでの断れないような流れは・・実は落とし穴で、どっかでつまづくのだろうか・・」
それくらい「期待」と「恐怖」・「喜び」と「挫折感」を感じながらの工事でした(^^;)。
次回より、毎月1回 実験ハウス『 WEB見学会 』を掲載していきます。
(すでにFacebookでもスタートしております。是非、見て「いいね」をガンガン押してください(^^))
【木の香の家 展示場 兼 実験ハウス 『 WEB見学会 』は 毎月15日 に更新していきます。】
つづく
第49話:内部塗り壁工事
木工事が終わり、いよいよ仕上げ工事になります。
塗装・塗り壁・クロスとありますが、一部セルフビルドをしたので、その様子をご紹介いたします。
左官やさんに塗り壁の作業をアドバイスしていただきました。
道具を借りて自分で攪拌
夫婦で寝室の天井を塗ってみます。
写真で想像するより、かなりキツイです(><)。
へとへとになります。
しかも・・仕上げは明らかに「素人作業」・・
娘の部屋も一部セルフビルドします。娘の作業服姿
ぎこちない手つきですが、何とか壁半分くらいをセルフビルド
最後は家族で手形を付けてセルフビルド完了!
途中でへこたれてしまい、セルフビルドを予定していた1/3の範囲しか出来ず、
あとはプロの左官屋さんにバトンタッチしました(^^;)
セルフビルドの仕上がりの「程度」は見学会でチェックです!
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】