ACT16 「流れ」の「自信」は「確信」へ
4月、無事2つの現場が同時竣工し、いよいよ私は辞表の作成に入りました。
数か月前まで抱いていた不安も、日本がフランスワールドカップ出場を決めたことで、4月の時点では不思議と「この流れは間違いない」・・という自信に変わっていました。
辞表を出すのはいいのですが、1つの不安がありました。
それは退職金の値切り・・なのです。
以前に辞めた人が、「勤務期間中に会社に与えた損失の一部」として、若干の退職金削減をされた過去事例があったのです。
フランスワールドカップに旅行ローンを組んで行こうと思っていた私は、退職金は1円でも多く欲しい・・という、超貧乏状態でした。
辞表を直属の上司に提出すると社長にたどり着くまで時間が掛かってしまい、6月のフランスに間に合わなくなるかもしれない・・と思い、私は、社長室まで行き、直接社長に辞表を提出しました。
辞表の中身には、「退職金は値切らないでください」・・・と書いたのは覚えていますが、その他は何を書いたか忘れました・・。
ここで、何やら不思議な状態が続くことになります・・。
辞表を出したのに1週間たっても、社長、そして上司からも・・何の呼び出しも無かったのです。
同僚からは「本当に辞表を出したのか?」「出してたら、2・3日で呼び出されて、退職金交渉になるはずだぞ」と言われるほど かなり異例なことでした。
私も「おっかしいなぁ・・忙しくて見てくれていない・・とかじゃないよなぁ・・辞表をわざわざ手渡ししたんだから」・・と、不思議な日々を送っていました。
社長室に呼び出されたのは10日後くらいだったでしょうか・・。
私は、緊張しながら社長室に入り、一礼しながらソファーに座りました。
社長からは、何かを話されたとは思うのですが、緊張のあまり記憶には全くなく・・ただ、退社を了承することを伝えられました。
そして・・次に言われた会話だけは記憶に鮮明に残っています。
社長から言われた話は・・
私が想定した数パターンの会話とは・・まったく次元の違う・・、
本当にありえないような 超びっくりするような話だったのです。
その話で 私の「自信」は「確信」に変わるのでした。
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