ACT3:ファイナルカウントダウン?
ビッツは、「走行距離300,000kmピッタリの表示で自宅にたどり着く」・・という無意味な目標に向かって、北上市内を最短距離で走りながら、最終走行に入っていました。
北上インターを降りて、ジャスコの交差点を右折・・ある程度まっすぐ行ったところで、走行距離が1kmUP
【 299,998km 】
「げ(OO;)もう、あと2kmしかない。ダメかなぁ・・」
しかし、目の前に「まだ諦めるな!」とばかりに、斜めにショートカットできる細道を発見。「そうだ、この近道を進めば!」と、その交差点を左折。メーターをチラッチラッと見ながら、心の中で「まだ、(メーター)上がるなよ」・・とつぶやいていました。
何とか長いショートカットを超え、4号線の交差点へ到着・・と同時に走行距離は
【 299,999km 】
「ああ、もう無理だぁ( ̄0 ̄;)。ここから自宅までは、多分2kmはある・・」
「せっかくここまで来たのに・・」
と、失意の中に叩き落されました。
・・が、
またまた、「まだ諦めるな!」とばかりに、私の頭の中にひらめきが・・。
「300,000kmを超えても、プラス999mまでは、デジタル表示は300,000のままじゃないか!。そう考えれば、残りは1kmではなく、1999mある!」。
私は、一筋の光明を見出したように、最後の希望を持って、4号線を自宅に向けてビッツを走らせました。
私は、メーターが30万kmに変わる瞬間を見逃すまいと、前方の車との車間距離を大きくとって、チラッチラッと、走行メーターに目をやりながら、ゆっくりとビッツを走らせました。
長年の目標であった30万kmなのです。
その瞬間を見逃したら、一生の悔いになると思い、絶対にその瞬間を見ようと、瞬きの回数を極力減らして、走行メーターを見ていました。
それと同時に、頭の中では、「次のエネオスのスタンドがある交差点までたどり着いて、その時点でメーターが299,999kmのままだったら、自宅で30万kmピッタリを達成できるぞ!」と思っていました。長年の経験則で、その交差点から自宅までが約1kmと分かっていたからです。
ビッツは渋滞の中、ゆっくりゆっくりと最後の瞬間を噛み締めるように、エネオスのガソリンスタンドがある交差点へ近づいていきます。
私は心の中で「まだ(メーター)上がるな。上がるな。こらえろ。こらえろ。」と念力を送っていました。
そして、ついに、ビッツは、エネオスのある交差点を・・
通過・・
走行メーターは・・
つづく・・
【ビッツ30万km物語(過去ブログ記事)】は毎月10日にアップしていきます。