ACT51 「沈黙の艦隊」
岩手県に戻った私は、『拇印偽造』についてE氏に対して、「抗議」と「株を抜くのがますます困難になった」ことを伝えました。
E氏に直接話すと、怒涛のマシンガントークで丸め込まれる恐れがあったので、牧田を通しての連絡という形になりました。牧田の存在はつくづくありがたいと思いました(^^;)
そして、その後のE氏からの電話やメールには一切反応しないことを心に決めました。
電話着信やメールに反応していると、E氏は得意の論理展開で私を丸め込もうとする恐れがあったためです。逆に反応しなければ、E氏のストレスがたまって何か再び「墓穴」を掘るのでは・・。そして牧田と決裂するのでは・・という思いもありました。
E氏の『失敗』や『墓穴』のためとはいえ、不本意ながら『株』を持つ続けることになってしまった私は、その『流れの意義』を考えると、『牧田を牢獄から救出することかな』...と思うようになっていました。また、『木の香の家』という名称を私が使うためにも、牧田が㈱木の香の家の代表になることがベストだと考えるようになっていました。
案の定、E氏は『私が株を抜かないこと』への怒りで、電話やメールを使って揺さぶりを掛けてきました。
電話着信も毎日のようにありましたが、一切受けることなく無視し続けました。
メールも毎日のように来ました。
その中には「2人(E氏と牧田)の役員報酬を上げて、資本金をE氏と牧田の給料として食いつぶして、赤字決算で会社を1回潰すぞ!そしたら、お前の出資金の返金もゼロ返金だ!」という脅迫メールまでありました。
面と向かって言葉で語気を荒げられると少し動揺するかと思いますが、こういうときのメールとは便利です。文章を落ち着いて読めるので、対応もゆっくり考えられるからです。
ゆっくり考えた結果・・、私は、それも無視して反応しないことにしました。
しばらくすると、時々、建材屋さんや友人から「最近Eさん相当イライラして、そっちこっちに不満をぶつけてるみたいですよ。」とか、「白鳥さんが、どんな行動をとっているのか一人で想像して、不安で不安でたまらないみたいですよ。」とか「牧田さんも、だんだん疲れてきているみたいですし・・。」という報告が自然と耳に入ってきました。
自分で人を操作できないと納得できないタイプですから、そんな感じにイライラしているだろう・・ということは私でも予想していました。
なんとかして私をあぶり出し、土俵の上で自分の論理展開で丸め込もうとしたかったようです。
私は、「もう少し沈黙していよう・・」と思いました。
E氏には私が潜水艦のように感じているんだろうなぁ・・と、漫画「沈黙の艦隊」のイメージと重ねて面白く感じていました。
実はそのときの私は、E氏を無視する理由が2つあったのです。
1つは『意図的』に・・ですが、もう一つのほうが実は『大きな理由』でした。
本当にE氏にかまっている精神的なゆとりが無いほどの、タイムリーで大きな出来事が仙台で起きていたのです。
それは次回
*【流れに従って生きる】は毎月1日に更新していきます *