ACT56:株主総会の日
2002年1月下旬。
とうとう株主総会の日が来てしまいました。
株主総会の日は、なんとST様邸(仙台市青葉区)の土台敷きの日に重なりました。
これも不思議な縁なのでしょうか・・。
株主総会はその日の夕方からでした。
私は朝から緊張しており、朝ごはんも喉を通りませんでした。
その日は11時頃にST様の現場に行き、土台敷きで時間を潰しながら、気持ちの整理をして夕方の株主総会に行こうと決めていました。
そんな緊張していた朝9時頃です。
現場で土台を敷いていたT大工さんから私に電話が入りました。
T大工さん 「いま、例の社長(E氏)が現場の前を車でゆっくり素通りしながら工事看板なんかをじろじろ見て行ったぞ!」
私 「まさかぁ・・。現場の場所は知っているはずだけど、契約を断られたお客さん(ST様)の偵察にいちいち来ますかねぇ。」
T大工さん 「いや、あの目は忘れねぇ!間違いない。やつだ!」
私は背中に寒いものを感じました。
真相を確かめるべく牧田に電話をして聞いてみると・・、E氏は本当に現場に物色に行ったようで、事務所に戻ってから「白鳥に客取られたぁ!」と怒鳴っていたという話を聞きました。
つくづく執念深いと思わされました。
また、そんな怒鳴っている精神状態の中で、株主総会による社長解任の緊急議決なんかしたら、本当にブレーキが壊れた暴走車のようになって、E氏は包丁で私の体を斜めにメッタ切りするのではないか・・、そんな想像が湧いてきて、私は急に震えるような症状に見舞われました。
株主総会は夕方からでした。
以前にも述べましたが、Ho建材の社長は、「もう、自分が出るべきことでもない。4割の議決権を白鳥君にゆだねる書面を書くから、あとは3人で決めなさい。」と株主総会の欠席を決めていました。
社長の身の安全を考えれば、そのほうがいいと思いました。
11時頃に現場についてT大工さんと株主総会についての話をしている間も恐怖感は消えませんでした。
T大工さんからも「とりあえず命だけは落とさないように逃げるんだぞ」と縁起でもない応援をいただきました。
私「よりによってこんな日に、この現場を見て怒鳴っていたみたいだからタイミング悪すぎですよね・・。
E氏がなにか企んでくるかもしれないですよ・・(;_;)。ホント死にたくないですよ」
私が心配したことは、頭に血がのぼっているE氏が、夕方の株主総会までの間に先手を打って、私をおとしいれる画策をしてくるのではという可能性でした。
「客取られたぁ!」と激怒していたのであればやりかねない・・(--;)
昼ご飯は、緊張のあまり喉を通らず、結局 朝食・昼食ともとらず、しかし空腹感も感じず緊張で胃がいっぱいの状態でした。
時間は午後2時・・午後3時・・と、刻一刻と恐怖の株主総会の時間に近づいてきました。
E氏が何かを企んでいるのでは・・という恐怖感で胃が痛くなる思いでした。
そして4時頃、ついに牧田から電話が入りました。
株主総会の具体的な最終確認だと察しました。
私「もしもし?」
私は震える声で電話に出ました。
牧田「ああ俺、株主総会の件でちょっといい?」
牧田の声は少し重く感じられました。
私はドキドキしながら「う・うんいいよ。」
牧田「株主総会の件でEさんから・・」
私は生唾を飲むような感じで何か企てられるのかと緊張感MAXになりました。
そして次の瞬間、想定外の電話内容に驚くことになるのでした。
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