ACT27 独立の流れ-奇跡の事件-
独立するかどうか・・
追い風と不安の中で・・
迷いに迷っている まさにそのとき・・
この迷いを吹き飛ばすような・・
通常確率では絶対にありえない「奇跡の事件」が起きる・・。
ときは1999年12月。
その頃、私はF様というお客様の設計&営業をしていました。
F様は、私がCホームに入社して初めての見学会のとき接客した1番目のお客さまで、まさに岩手に来て最初に家づくりのお話をしたかたでした。
その見学会から1年近くたっていたのですが、F様はその後いろいろな住宅会社の説明を聞いてまわり、私の説明が一番良かったということで、少し間が開きましたがようやく設計スタートということになったのです。
F様との設計打ち合わせの中で、私が手がけた面白い建物の実績を見てみたいということになりました。展示場を持たない会社でしたので、実物を見ないと一抹の不安が消えないのは当然といえば当然でした。
私はF様のイメージする建物に雰囲気が似合いそうなのが、N建設時代に建てた「宿みやま」か な・・と思いご説明すると、ちょっと遠いですが見に行こうとなったのでした。
「宿みやま」は宮城県の鳴子町にあります。
鳴子町は宮城県仙台市から北に約40㎞。岩手県北上市から南に100㎞という古川市(現大崎市)からさらに20㎞ほど西に位置します。
12月中旬の雪の中、私はF様ご夫婦を乗せて、100㎞以上もある鳴子町に向かいました。
車中1時間もあったので、家づくりの話や、私の経歴などいろいろな話で盛り上がりました。
私はそんな会話の中で・・「もし独立するのであれば、このF様邸がCホーム最後の仕事になるのかなァ・・」とも考えていました。
岩手で「最初」に出会った人が「最後」の仕事・・も何かの縁なのかなア・・。
古川インターを降りてそこからさらに西に30分ほど行くと旅館に到着します。
古川インターに着くあたりでちょうどお昼の時間になりそうだったので、私たちはインターを降りてすぐの蕎麦屋で昼食をとることにしました。
特に有名な蕎麦屋さんというわけではなく、その時代でいうドライブインという感じのお蕎麦屋さんでした。
そして・・、蕎麦を注文して雑談しているとき、
その「奇跡の事件」は起きたのでした・・。
突然、私の背後から「白鳥!」と呼ぶ声がしました。
振り向いた私は・・、目を疑いました・・。
頭が真っ白になって固まってしまいました・・。
なんと・・そこに立っていたのは・・
牧田だったのです。
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