第2話:土地の迷走
目の前に現れた土地(中古住宅)は、敷地が想像よりもかなり広く、その敷地内には、60坪くらいの家 と 30坪くらいの物置があり、なんと手入れの行き届いた庭までありました。
(冬の写真ですみません)
芝桜もきれいに咲いており、見事な庭です。
「これって住んでるんじゃないの?」・・と思わせるほどの状況でした。
不動産屋さんに確認したら、表札の名前も合っており、間違いなく売りに出されている物件でした。
しかも・・激安なのです。
あまりの激安ぶりに・・
「なにかあった土地なのだろうか・・」
「こんなに安いのに何で今まで売れていないの?」・・
と疑いたくなるほど不思議に思いました。
南は崖になっており、そのさらに南には森がある。
景色は絶景
絶対に南に家が建たない(建築の日射取得がばっちり)
国道4号線から100m
子供の学区内(小学校まで2km)
敷地も広いので運転の下手なかみさんでも駐車するのが楽
全ての条件が満たされたと思う土地なのです。
不動産屋さんに行って即買いしようか・・とも思うほどの衝撃でした。
しかし・・かみさんがボソ・・っと
「この広い土地の雪かき・・どうするの?」・・
「すこし寂しい場所だから、もう少し町に近い方がいいなぁ・・」
と気になるポイントを冷静にあげました。
たしかに・・北上市の雪の多さを考えると、この広さの雪かきはかなりの重労働だと気づきました。
寂しい感じの場所というのは、わずか1.5kmの違いで、コンビニやお店などが急になくなる境目なのです。
今まで住んでいた場所が少しにぎやかだったので、わずか1.5kmでも寂しい印象になるのでした。
ただ・・こんな理想に近い土地は二度と出てこないと感じ、不動産屋さんには、「この土地、かなり気に入っているので、最優先で検討させてください。一応、本気でもう1つの候補の土地もあたってみます。」と、話をして、とりあえず、他の誰かが相談に来たらこちらが優先という状態だけをお願いして保留にしてもらいました。
もう1つの候補とは、実は、売りに出ていない土地なのです。
小学校のそばで、南側は運動公園という位置に雑木林があり、そこを開拓すれば見晴らしのいい宅地になるなぁ・・と思い。「この林・・売ってくれないかなぁ」・・と以前から気にしていた土地が有ったのでした。
土地の資料も法務局から取り寄せてあり、広さ・持ち主さんも、とりあえず情報はありました。
ただ・・その土地は400坪もあったので、切り売りしてもらえないと手が出ない・・。
単純計算で、土地購入費(400坪)・林の伐採費・水道の引き込み費用など、ざっくり計算すると、土地購入から宅地にするまでで3500万円前後は掛かるのでは・・と思い、次に進めていない状況だったのです。
ここから、この2つの土地で、迷走が始まるのでした。
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】