第8話:土地が呼んでいる その⑥
私が、「『9月中に結論出してほしい』と言われた」・・」というウソの話をした翌日だったと思います。
不動産屋さんから電話がきました。
不動産屋さん「あの土地のご検討は、どんな状況ですか・・?」
私「もう少しで結論出ますが、何かありましたか?」
不動産屋さん 「実は・・あの建物を借りたいという人が現れまして・・、
地主さんのところに行かれたようなのです。
そして既に暮らすための設備関係の修繕の下見まで始めているようなのです。
ただ地主さんから、『買おうかなと考えているかたは、どんな感じでしょうか』・・と電話がきまして、
確認のお電話をした次第です。
できれば9月中に結論を出してほしいそうで、購入しないようであれば、あの家を賃貸で貸すそうです。」
なんと・・多少内容は違いますが、私の言ったウソの話が、本当の話になってしまいました・・・。
かみさんにその話をしました。
かみさん「え?借りたい人? 買いたい人じゃないの?」
私 「買いたい人の話は、俺が作ったウソの話・・。
いつまでも決めないで土地をキープするなんて失礼にもほどがあるから、9月で結論づけようと思っただけ。
6月からすでに3か月もキープしているんだぞ!不動産屋さんにしてみれば迷惑な話だよ。」
私 「そして、借りたい人の話は、本当の話!。
でも、1回借りられれば、間違いなく何年間も暮らすということだから、実質、あの土地は手に入らないということになるね。」
私「いずれにせよ、9月中の結論を出すのは同じだから、タイムリミットが出来てよかったよ」
かみさんは、9月のタイムリミットが正真正銘の話であることに「どうしよう・・」と悩み始めました。
私たちは、今までの経過を整理しました。
① かみさんの誕生日に、超~超~珍しく・・、ショッピングではなく不動産屋さん巡り・・となり、今まで見つけることが出来なかった「ほとんどの条件を満たした土地」
○ 国道から100m ○景色は良い ○駐車スペースは十分 ○学区は変わらない
② しかも、1000万円以下で買える、超激安(600坪が無駄に大きいかな・・)
③ 別の土地Bの地主さんを訪問したら、引っ越していて、既に所在不明
④ 土地Aで配置計画してみようと思い不動産屋さんに行こうとしたタイミングで、不動産屋さんの部長さんが唯一の来社
⑤ ようやく土地Bの地主さんの所在を見つけて会いに行こうとした矢先に実家の火事(150年もの間、起きなかった火事)で地主さんに行く気持ちが消えてしまった。
⑥ それでも、土地Bの地主さんに相談して、案の定 NG
⑦ それでも他の土地をもう少し探してみようという事から、私が「9月中の結論」というウソ話を作ったら、その直後に不動産屋さんから電話が来て、その話が本当になってしまう。
〇「これ以上迷うな」と言わんばかりのタイムリミット発令
私 「これだけのことが続いてるんだよ・・。他の土地を探そう探そう・・とすればするほど、
『こっちよ・・。ここの土地よ・・』って呼ばれているようなものじゃん」
勝手な思い込みかもしれませんが、出来事を並べてみると本当に呼ばれているような感じがするのでした。
かみさんも、それだけの出来事を並べてみて、ようやく「確かにそうだね。この土地にしようか・・」と判断しました。
このかみさんの決定により、ようやく土地選定が結審しました。
かなり、紆余曲折ありながら、ようやく・・ようやく・・です。
疲れました(;´Д`)
9月下旬・・私たちは不動産屋さんの事務所で土地Aの地主さんと土地契約を交わしました。
こちらの地主さんも、非常に人柄の良いかたで、こんな方から譲ってもらえる土地でよかったね・・と感じるほどでした。
その地主さんとは、またまた後日談で、ありえない偶然に驚くことになるのですが・・
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】