第35話:屋根工事①
壁のパネルが納まった現場の次の工程は「屋根断熱工事」 と 「実験ソーラー工事」です。
この屋根工事では、日本で初めて行われる特殊な実験施工があります。
目玉は「三位一体ソーラー」です。
「ソーラー発電」 ・ 「ソーラー給湯」 ・ 「ソーラー集熱」
を1つの屋根面ですっきり見せる工事です。
今回から3回くらいにわけて「屋根断熱」と「三位一体ソーラー」について少し詳しくご説明しましょう。
まず、今回の屋根の断熱厚みは480㎜です。正確な寸法で言いますと、2×10材(38㎜×235㎜)の材を井桁にした骨格に120㎜厚×4段=480㎜厚の断熱をします。
木材が235㎜×2段=470㎜とも言えます。
そして、実験ハウスに使う断熱材は、下の写真のようなトラック2台分(^^;)になります。
屋根の断熱にこんなに厚みが必要なのか・・と言われますと、コストバランスの面ではこんなに必要ないと考えております。
「OBさまの期待」 と 「どれだけ大変な作業だろうか」という知るために挑戦しました(^^;)。
まずは、井桁に組んだ上半分240㎜分を野地板の施工前に上から断熱します。
まさに天気との勝負です。
・・・とはいえ、実は・・雨が降っても大丈夫なのです(^^;)。
グラスウールが濡れても、屋根施工後の日差しで屋根の裏面が暑くなり、浸み込んだ水分は蒸発してしまいます。
絞り出るくらい断熱材に水が染みても乾くことを実証しておりますので神経質になる必要はありません。
上から断熱作業した様子と、下から断熱施工の様子です。
下から見ますと、断熱材の端部が引っ込んでいるのがわかります。
これは下から作業するときに釘かフォークで手前に引っ張って、なるべく厚みがきれいになるように調整します。
そして、下から地道に240㎜の断熱施工をして、防湿シート+配線胴縁という施工順になります。
上からの施工方法はソーラーがあるので特殊な施工方法を取ります。
それは次回ご説明いたします。
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】