木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語
第40話:付加断熱
屋根まわりの施工が苦労しながらもうまく終わり、工事はいよいよ壁の断熱に進みます。
今回は当社で初めての付加断熱200㎜です!。
壁断熱の総厚みは充填断熱100㎜+付加断熱200㎜=300㎜断熱ということになります。
300㎜断熱した場合の・・、
〇 ランニングコストとイニシャルコスト(施工性)がどうなのか・・。
という点と
〇 これだけの下地厚みに「塗り壁外壁」を施工する挑戦です。割れるかどうか・・の実験です。
多分ですが・・付加断熱200㎜以上に「塗り壁外壁」をするのはアルセコという工法以外では日本で初かもしれません。
300㎜断熱の厚みを写真でイメージしてみますと、下の写真の赤い断熱材3枚分です。
(厚さをイメージしやすいように車のキーを置いてみました。)
断熱に見慣れた私でも、壁に300㎜って厚いなぁ・・という印象です(^^;)。
木の香の家では通常ですと外部下地として2×4材を設置しますが、今回は2×10材を厚み200㎜厚に揃えて設置してみました。
写真で見ても現場で見てもかなりゴッツイ印象です。
挑戦してみた作業性について印象を下記いたします。
① 2×4材のときは、横方向に流す2×4材をパネリードというビスで締め付けるだけで人が乗っても大丈夫なほど強固なのですが・・200厚みになると、横方向の材料だけでは人は乗れない印象です。そのため縦方向の補強材がところどこと必要になります。
② 長~パネリード(ビス名)を、曲げることなく貫通させるため、ビスを打つ前に一度下孔をあける必要があります。
③ そして、なんと言っても1枚1枚の材料が重いです(--;)。単純に2×4材の2倍の重さですので。
④ 今回は、ある程度パネル工場で設置して、現場で補強をするというスタイルを取りましたが、これもメリットデメリットがあります。現場での作業は減りますが、壁パネルが厚くなるので輸送コスト(トラック台数)が1.5~1.7倍くらい増えます。
今回の実験施工をしてみた結果、施工方法の工夫はまだまだ必要だなぁ・・という印象です(^^;)。現場施工がいいか・・工場生産がいいかも含めて・・。
下地の補強調整の作業と並行に、外側の断熱施工が続きました。
1層目の断熱施工です。
ところどころに縦方向の補強材が見えます。
(写真・・ぶれてますが・・2重に入ってます)
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】