基礎断熱の基本は、基礎の外側で断熱する・・という点です。
これが基本です。その会社さんの断熱に対する意識レベルを知るには簡単なポイントです。
それには3つの理由があります。
基礎断熱材を内側にするか外側にするかは、基礎の耐久性に影響します。基礎はコンクリートと言えども伸縮しますので、いずれクラックが入ります。多分、ほとんどの場合、そのクラックは放置されます。そうしますと、そこから雨水が浸み込んで凍害を起こします。また、夏と冬の寒暖の差に直接さらされますので、保護目的・・という意味でも外側に基礎断熱をしたほうが親切です。
コンクリートは比重が重いため、蓄熱体としてよく使われます。
基礎断熱を、基礎コンクリートの外側にすると、コンクリート部分の蓄熱力を有効利用できます。「コンクリートの保護」+「蓄熱体の有効利用」・・ということからも、外側に基礎断熱することが基本・・ということもわかります。
基礎断熱を外側にするもっとも大きな理由が、この断熱性能が落ちることへのリスク回避です。
基礎断熱を内側にする会社さんの理由は主に下記の2つです。
②の理由の方針で内側に断熱している会社さんですと、これから記載する断熱性能が落ちるリスクは高いです。
内側に基礎断熱をする危険性
内側に基礎断熱をすると、下記のような絵が出てきます。
これだけ見ますと、「きちんと施工してそうで大丈夫だろう」・・と思ってしまいます。
ただ、もう少し細かく見ると落とし穴もあるのです。
昨今、基礎の幅は150mmです。それに対して、構造材となる土台は105角か120角です。
そうしますと、「基礎の幅150mm」と「土台のサイズ」との間に差が生じます。その部分をどうしているか・・ということです。何もしないと、その部分のコンクリートから外部の冷たさが伝わり、高い確率で結露を起こします。それが土台の付け根のため、長い間に土台の腐食の可能性も出てきます。
●施工手間の削減を重視する会社姿勢の場合・・こういう部分は「大丈夫ですよ・・」という説明で、施工されない場合が多いです。
●基礎コンクリートの外面で断熱する場合、そういうリスクは少ないです。・・が、充填断熱のみで断熱する場合は、きちんと発泡ウレタンをする必要があります。
●外断熱や付加断熱する会社さんは、ほぼ隙間を発泡ウレタンしますので大丈夫だとは思います。